2016年度のワールドタイトルを獲得したジョンジョンことJohn John Florence(ジョンジョンフローレンス)。観る者を魅了するジョンジョンのサーフィンからは学べることがたくさんあります。今回はジョンジョンのサーフィンについて、一般サーファーにとっても参考になる点をいくつかピックアップしてみます。
John John Florenceのテイクオフ
レギュラースタンスであるジョンジョンのテイクオフですが、左手はノーズよりに手をつき、右手は後ろにずらした位置に手をついています。
0:46~と4:32~の2つのジョンジョンのテイクオフですが、プッシュアップ時の手の位置に注目してください。
どうですか?あきらかに手のつく位置が右手と左手でずれていますよね。テイクオフの際に腕立て伏せの様に両手を平行につくのが基本だと思っている方は意外と多いかもしれませんが、実際にはジョンジョンの様にしたほうがテイクオフの質が高まります。
手をボードから離さない
テイクオフ時にボードから手を放すのは当たり前ですよね。でも上級者のテイクオフは自ら手を放しているのではなく、上体を起こす最後の段階で手が自然に離れていく感じとなります。ジョンジョンの場合もボードから手が離れるタイミングはテイクオフの最終局面です。
よくボードにパ~ンと飛び乗る様にしてテイクオフする人を見かけますが、テイクオフの質としてはあまり良くありません。後足をセットしてから前足をセットして、腰を引いて上体を起こす過程でボードから自然に手が離れていくテイクオフが理想的です。
ボードを斜面に合わせない
『テイクオフはボードを斜面に合わせてやった方が良い』なんてことをちょくちょく見聞きしますが、それは違います。斜面に合わせたテイクオフをしてしまうと、波の中腹で立つことになるので波からのパワーを十分に活かせないばかりか落ちながらのテイクオフになってしまうので立ったらすぐにボトムがある状態になってしまいます。これでは初動からスピードに乗ったサーフィンは出来ません。
ジョンジョンのテイクオフをみてもボードの角度は常に水平です。波の斜面にボードを合わせてはいません。
ジョンジョン特有のニュートラルなスタイル
ジョンジョンのサーフィンは力の抜けたニュートラルな体勢からのパンチのあるライディングが特徴です。WSLの解説者であるマーティン・ポッターは、『ジョンジョンのスタイルは非常にユニークである。レギュラースタンスで右腕を胸や肩の高さにあげているサーファーは多いが、ジョンジョンの基本姿勢は両腕がぶら~んと下がっている。非常にユニークだ。』と解説しています。
このジョンジョンスタイルですが真似してみると面白いですよ!!腕の力を抜くことで不要な力みが消えるの分かります。力みのないニュートラルなポジションからボトムターンやリップなどのアクションに入ると、ライディングにメリハリが生まれてアクションにパンチが出ます。
腕をブンブンと振り回してしまう方やライディングがガチガチな方は、ジョンジョンスタイルを試してみると改善のきっかけになるかもしれません。中級者以上の方でもライディングにメリハリやパンチを出すきっかけになると思います。
ジョンジョンの力の抜けたニュートラルな体勢からのパンチのあるライディングをチェック↓↓↓
ジョンジョンのバックフリップ
『上手いサーファーはたくさんいるけど、ワールドチャンプになるためには全てが出来ないといけない。』と語るジョンジョン。レールサーフィンはもちろんエアーにおいても多くの人間を魅了しています。リラックスしたフリーサーフィンではなく、緊張とプレッシャーのかかるコンテストシーンにおいてあれだけのエアーをメイク出来るジョンジョンはやはりスゴイですね。
そんなジョンジョンのバックフリップをスローで見ることが出来る動画です。飛び出しのタイミング、前足のひきつけ、目線、グラブするタイミングなど勉強になりますよ!!