アルメリック #4

アルメリック #4(フォー)に実際に乗ってみたインプレですが、テイクオフ、ターン、ドライブ、スピード、縦への動き、リエントリー、全てにおいて満点です。今回は、アルメリック #4(フォー)に乗ってみた感想とインプレをお届けします。

アルメリック #4(フォー)について知っておきたいこと

アルメリックの#4には2つのディメンション(サイズ)があります。

GROVELERUTILITYの2つです。

 

GROVELERとUTILITY

 

2つの違いをざっくりと説明すると、

 

■ GROVELERは小波での遊びに特化したディメンション

■ UTILITYはオールラウンドに特化したディメンション

 

アルメリック #4には2つのディメンションがある

 

画像を見ると、2つの違いが分かります。

 

■ 同じ長さで比べると、GROVELERのほうが幅広で厚い。

■ GROVELERは5フィン標準装備、UTILITYはトライフィン標準装備。

■ ボードデザイン(ロッカー、コンケーブ、テール形状、レール形状)は全く同じ。

 

ボードデザインは全く同じだけど、サイズとフィン設定だけが違うということです。

 

なぜ2つのディメンションで#4をラインナップさせたのか? 以下の様なことが推測されます。

 

”開発段階で最終的に絞られたディメンションがこの2つだった。だが、どちらのディメンションも#4のボードデザインと絶妙にマッチして最高に調子が良く甲乙付けがたい。それなら、マーケティング的にはややこしくなるが2つともリリースしよう。”

 

恐らく、こういうことでしょう。ややこしくなるデメリットを吸収するくらい、この#4の2つのディメンションは調子が良過ぎたということですね。

 

それは、この#4に乗ってみればすぐに分かります。経験あるサーファーなら素晴らしいボードだとすぐに体感できるはずです。

アルメリック #4に実際に乗ってみた感想とインプレ

今回チョイスしたのは、UTILITYの5’10です。小波だけではなくサイズのある波も攻める目的でUTILITYを選びました。実際に試した波のサイズは、ヒザ~オーバーヘッドまでのビーチブレーク。

 

5’10   19 1/4   2 3/16    29.4L 体重約80kg

今回チョイスしたアルメリック #4

 

フィンはFutureフィンのアルメリックモデル AM2を使用。

まずはファーストインプレション

脇に抱えてみた印象ですが、抱えただけで乗り易さをイメージ出来ます。レールは厚めでノーズ付近もボリュームがあります。

アルメリック #4のレール

ローッカーはノーズ、テールともに程よく入っています。アルメリックの最近のモデルの中ではかなりロッカーがあるほうですね。

 

ロッカーをフラットにしたボリュームのある小波用ボードとはココが決定的に違います。同じアルメリックではニューフライヤーと似ていますが、#4のほうが若干ロッカーは強めです。

 

独特のテール形状ですが、最初はダサいと思いました(笑)でも、乗ってみてその印象は180度変わりました。このダブルパンプ、見た目以上に効いています!!

アルメリック#4のテール

テイクオフの感想

最近のアルメリックのボードに共通している滑り出しの良さですが、#4の滑り出しも速くスムーズです。

 

直近ではニューフライヤーの滑り出しも注目されました。初めてアルメリックに乗った方は、間違いなく驚かれると思います。

 

膝サイズの小波でもホレた波でも滑らかにスムーズにテイクオフ出来ます。オーバーヘッドの波でも問題なくチャージ出来ました。

ターンやドライブ感についての感想

踏み込めばしっかりと答えてくれます。探り探りのターンではなく、しっかりと踏み込んだターンが可能。

 

小波ではクイックなターンがやり易くグングンと加速していきます。半径の小さなターンもクイックな反応を見せてくれます。グングン加速させてからのエアーはもちろん締めのアクションにもキレが生まれます。

縦へのアクションについて

はっきり言って、抜群にキレます。自分が狙いたいポイントに、クイックにスムーズに板を運ぶことが出来ました。

 

皆さん経験あると思いますが、自分の狙いたい板の動きと実際の板の動きには誤差があります。その誤差が少なくなったり、なくなったときに記憶に残るライディングが生まれます。

 

私の個人的な感想ですが、”#4は、自分の意思と板の動きの誤差を驚くほど少なくしてくれます”

 

その結果、記憶に残るライディングを何回も体感できるようになります。アクションのメイク率も格段に上がると思います。実際に私は上がりました。

GROVELERUTILITY、どちらを選べばいいのか?

基本的にGROVELERも同じ乗り味になります。上記のインプレとほぼ同じ感想です。

 

違う点を挙げるのなら、長さが短くなる分、やはり小波ではUTILITYより遊べます。より安定したテイクオフ、よりクイックなライディングが可能です。

 

フィンも5フィン標準装備なのでクアッドでも遊べます。横の動きを練習する時はクアッドにしてみると#4の特性とマッチすると思います。

 

ただサイズが上がってくるとその短さが気になってきます。中級者以上であれば頭サイズでも問題ないと思いますが少し物足りなさを感じるかもしれません。この点で言えば、UTILITYのほうがライディングの幅が広いですね。

 

選び方のポイントとしては、

 

■ 小波での遊びを追及するならGROVELER(グロベラー)を選んでください。

浮力とスピードを活かしつつ、縦へのアクションやエアーもいけます。クアッドにすることで遊びの幅も広がります。

 

■ 小波でもサイズのある波でも使用したい!!

浮力は活かしつつ、パフォーマンス系的な動きも出していきたい!!

コンペにも使用したい!!

そういう方には、UTILITY(ユーティリティ)をオススメします。これ1本で、オールラウンドに使用することが出来ます。

アルメリック #4(フォー)に対する私の結論

#4(フォー)は、ここ数年でリリースされたモデルの中ではトップクラスの乗り味です。

 

個人的にスコアを付けるなら、テイクオフ、ターン、ドライブ、スピード、縦への動き、リエントリー、全てにおいて満点です。

 

実は、この#4には興味はありましたが乗るつもりはありませんでした。テール形状が好きではなかったからです。ですが、それは間違いでした。

 

ボードは一部分だけを見て判断出来るほど単純ではありません。アウトライン、ローッカー、コンケーブ、テール形状など様々な要素が組み合わさってその性能を生み出します。

 

ですが、いつからか自分の好みが決まってきて、その好みに当てはまらないボードは選択肢から除外していました。#4は正に自分の好みとは違うボードでしたが、いい意味で自分の狭い価値観をぶち壊してくれた素晴らしいボードとなりました。

 

#4の購入をお考えの方に今回のインプレが参考になれば幸いです。

 

 【追記】2016年12月29日

 

#4に乗り込んで改めて感じたことをお届けします。

 

#4はフロントフッターであるデーンレイノルズのシグネチャーモデルです。そのためか、#4のノーズエリアには程よいボリュームがあります。フロントフッターにとってノーズにボリュームのある#4はガチっとフィットすると思います。

 

#4の場合は、どちらかと言うとフロントフッターや前足を踏み込むサーフィンをする方にフィットするモデルだと感じました。

 

自分がどちらのフッターか判断するのは難しいですが、デーンのライディングが好きであれば乗ってみることをオススメします。

 

#4に乗り込んで改めて思ったことは、”#4はかなり調子いい!!” ということです。自信を持ってオススメします。