アルメリック OG Flyer(オージーフライヤー)のインプレをお届けします。実際に乗り込んで感じたことを率直にインプレしてみました。結論から先に言うと、OG Flyer(オージーフライヤー)は手持ちのボードの中で1番のお気に入りボードになっています。このボードはパフォーマンス性が高い=難しいというセオリーを覆す究極のボードだと思います。
いきなりまとめから行くよ♪
OG Flyer(オージーフライヤー)はオールラウンドタイプのボードです。この1本でかなりの波のコンディションに対応してくれるので、波チェックなしで海行くときは迷わずこれを持って行ってます。
一番適してると思う波のサイズはムネ〜アタマくらいがベストです。特に波のコンディションが良いときは最高のパフォーマンスが出せるので、数ある手持ちボードの中で1番のお気に入りボードになってます。
OG Flyer(オージーフライヤー)はスピード、バランス、機能性、パフォーマンス性どれをとっても優れています。パフォーマンス性能が高いから難しいといった印象はなく、逆にとても扱いやすく乗りやすいサーフボードです。このボードはパフォーマンス性が高い=難しいというボードというセオリーを覆す究極のボードだと思います。
乗り手を選ばないユーザーフレンドリーさは、サーフィンの基本を覚える上で初心者にもオススメです。とても乗りやすいので『乗ってしまえばまだまだ若いもんには負けないよ!!』的なパドル不足の中年層にもオススメです。OG Flyer自体はオーバーフロートで乗っても何ら問題ありません。
またかなりの玄人向けのチューンが施されているので、上級者やプロサーファーからも熱い支持を得てます。中上級者ならかならずこのボードの良さを体感してもらえると思います。
アルメリック OG Flyer(オージーフライヤー)について知っておきたいこと
OG FlyerはThe Flyerの後継モデルです。The Flyerはアルメリックの代表作であり、現在のパフォーマンスボードの礎を築いたモデルでもあります。当時、世界中のシェイパーがそのデザインを参考にしたと言われるモデルです。ちなみにOG Flyer(オージーフライヤー)のOGはオリジナルの略となります。
ここ数年マーケットの主流だったのは短くてボリューミーなボードでしたが、最近は長さがあるボードへの回帰が進んでいます。ボードの長さを出すことのメリットが改めて評価されてきています。オージーフライヤーもそういった最新のサーフシーンにフィットするように最先端&細かいチューンが施されています。
OG Flyer(オージーフライヤー)の特徴
レール | 薄め~ミディアム |
ノーズ | ポインテッド |
テール | スカッシュ |
ノーズロッカー | ミディアム~強め |
テールロッカー | 弱め~ミディアム |
コンケーブ | シングル~ダブルからの緩いVee |
アウトライン | カービー~ストレート |
フィンセッティング | 3フィン |
対応するコンディション
スキルレベル | 初級レベル~エキスパート |
スタンス | ナチュラル |
対応サイズ | コシ~オーバーヘッド |
ブレイク | ポイントブレイク/リーフブレイク/ビーチブレイク |
アルメリック OG Flyer(オージーフライヤー)のインプレ
今回インプレに使用したオージーフライヤーはストックサイズの5’8 18 3/4 2 5/16 (26.4L)
私の体重は70~71kg、サーフィン歴20年以上、週3~4回のサーフィン頻度、パドル力は問題なし。波のサイズはコシ~オーバーヘッドまでのサイズで、グッドコンディション、オンショア、速い波、厚くてとろい波といったビーチブレイク全般のコンディションで乗り込みました。
フィンは全てのコンディションでFCS2 AM PC を使用しました。このFCS2 AM PC モデルはオールラウンド性能が高いフィンです。少し小さ目のセンターフィンが素早いターンを可能にします。サイズはS,M、Lの3サイズあるので体重や脚力を目安に選ぶことをオススメします。Mサイズだと65Kg – 80 Kgが目安になります。
ファーストインプレッション~脇に抱えてみた印象~
脇に抱えた感じはレールには程良いボリューム感を感じ、全体的なアウトラインとしては細身な感じがします。センター部分の幅は感じません。一世代前に主流だった細身のボードに近い感覚に少し懐かしい感じがしました。
レール
公式ページではレール薄め~ミディアムとなっています。ボキシーではなくレールも若干落としてあるので女性や脚力の弱い人にもいいと思います。実際、自分もそんな脚力が強い方ではありませんが、他の人からライディングを客観的に見てもらった時の評価が非常に高いです。
ロッカー形状
オージーフライヤーのノーズロッカーはミディアム~強めでしっかりとロッカーがついています。テールロッカーは弱め~ミディアムとなっています。ノーズロッカーがしっかりと入っているので、ロッカーのないボードでは行けない際どい掘れた波でのテイクオフも安心して突っ込めます。
ノーズロッカーとテールロッカーの間にはステージドロッカーが採用されています。ステージドロッカーとはノーズロッカーとテールロッカーの間にフラットなセクションがあるデザインです。そのフラットなセクションがタルい波やパワーのないセクションでもスピードをロスせずに繋いでいける効果を生み出します。
コンケーブ
コンケーブはシングル~ダブルからの緩いVeeとなります。このコンビネーションはもはや定番ですね。乗り易く癖がない上スピード&フロー&操作性のバランスが良いコンケーブ形状です。
テール形状
オージーフライヤーにはアルメリックのボードでよく採用される”メリックヒップ”と呼ばれる絞りがテール付近に入っています。このメリックヒップが支点となってボトムやトップでのクイックな動きをサポートしてくれます。
この絞りですが実際に乗ってみると見た目以上にライディングに影響を及ぼしているのを体感出来ます。特に縦への上げ易さはこの絞りが効いているのかイージーに縦へ上げることが出来ます。
パドル&テイクオフのインプレ
パドル時の安定性は細くなった分少し心配しましたが、これといって難しいとは感じませんでした。数値以上に安定感を感じます。また滑り出しの速さについてはニューフライヤー同等トップクラスに値すると思います。
滑り出しが速いのでテイクオフに余裕が生まれます。この部分が波の崩れる状況を把握したり、取るべきラインを判断する時間的&精神的余裕を与えてくれます。
また、オージーフライヤーはノーズ先端に特徴があります。クラシックボードに採用されるイーグルノーズのような形状になっています。
この特徴的なノーズは実際のパドルやテイクオフの際のスピードに関係しているように思われます。とにかく素早く反応してくれるのと、テイクオフでスムーズにストンと落ちる感じなので、落ちないボードにありがちな置いていかれるダメなフィーリングはありません。
ターンとリップアクション
リップアクションに関しては、自分が思い描いたところに持っていける確率が高いです。狙ったところにタイミングドンピシャで板を持っていけるのでいいフィーリングでサーフィンできます。タイミングが合う確率が上がるので必然的に板の返しも良くなります。そして板の返しが良くなるので当然メイク率も上がるといったゴールデンパターンを味わえます。
ターン時のドライブ感についてですが、乗り手がドライブを求めるならこの板はドライブします。ここもコントロール性の高い部分なのかもしれませんが、乗り手の求めることに対して自由自在にコントロール可能です。浅めのターンからエアーやる人にもいいかもしれませんね。
フッターとスイートスポットについて
オージーフライヤーは公式ページではナチュラルフッター向けと書かれています。では、フロントフッターやバックフッターには合わないかと言えばそういう意味ではありません。
フロントフッター、バックフッター両方のサーファーにフィットするようセッティングされている上でナチュラルという認識表現が正しいと思います。 実際に当ショップのユーザー様もそれぞれフッターが違いますが、皆さんからオージーフライヤーは調子いいと言う感想をいただいています。なのでフッターの違いは気にしなくて大丈夫です。
一般的にパフォーマンス性の高いボードはスイートスポットが狭いですが、オージーフライヤーはどこに乗っても行けるのでスイートスポットは広めに設定されていると思います。 こういった部分も乗り易さに繋がっている一因ですね。
OG FlyerとNEW FLYER(ニューフライヤー)のと違い
OG Flyerについて多い質問が、ニューフライヤーとの違いです。同じフライヤーのDNAを持つ両モデルですが、全く違うタイプのボードになります。
ニューフライヤーは浮力系とパフォーマンス系の中間に位置するモデルです。適度な浮力を活かしつつアクションを狙っていけるオールラウンドボードになります。OG Flyerはパフォーマンス性能の高いオールラウンドボードになります。同じオールラウンダーですがOG Flyerのほうが一つギアを上げた感じで、そのさらに上にFeverやDFR、Rookie15等のハイパフォーマンスボードがある感じです。
ニューフライヤーとの違いは適応する波も違います。ニューフライヤーはどちらかと言うと小波向けのオールラウンドボードです。小波での使用を前提にデザインされています。その為、短く、ワイドなアウトラインを持っています。一方、OG Flyerはサイズのある波でも対応出来る様に長く、細いアウトラインを持っています。
ニューフライヤーでは行けない際どい掘れた波のセクションでのテイクオフになるとOG Flyerの方が安心して突っ込める気がします。そういった部分でも比較するとニューフライヤーはもう少し小波向けなのかと感じました。
ちなみにNew FlyerとOG Flyerのテールの違いですが、見ての通りテールアウトライン自体はそれほど違いはありません。ですがテールのボリューム(厚み)が違います。OG Flyerのほうがボリュームが薄いのでテールを使ったターンがやり易くなっています。逆に言うとテールにボリュームのあるNew FlyerはOGより波のパワーを拾い易くなっているのでより小波向けのボードだと言えます。
同じDNAを持っているので共通している点もあります。それは滑り出しの速さです。ニューフライヤーは滑り出しが速いと評判でしたが、OG Flyerもニューフライヤーと同等の速さがありアルメリックでもトップクラスに値すると思います。
プロレベルの上級者ユーザーSさんに乗った感想を聞いてみました
質問:上級者のSさんがOG Flyerに乗って進化した部分やレベルアップした部分があれば教えてください。
とにかくスピード性、コントロール性が優れているので、結果的にアクション後のメイク率が上がったという部分では、今までより上達した部分ではあるかもしれません。
あとは40歳になり既にピークを超えて伸び代もない自分のライディングを見てくれた人達に『キレキレだね!!』と良く言われることから、その部分では上達なのか進化なのかレベルアップなのか分からないけどその類のものなのかなと思います。
OG Flyerはパフォーマン性能が高いのにユーザーフレンドリーなボードだと思いますが、Sさんのようなコンペティター以外のサーファーにもオススメできますか?それともう1点だけOG Flyerの良さを教えてください。
コンテストで上を目指す中上級の人には特にオススメだと思います。ですが、癖がなくて乗り易いボードなので幅広いレベルのサーファーにフィットすると思います。今までたくさんのボードに乗ってきましたが、間違いなくレベルアップに繋がるボードだと断言出来るかな。あとは率直に言うと乗っていて気持ちいいと思える部分ですかね。とにかく気持ち良くサーフィン出来ます。ここ数年で乗ったボードの中では総合的に1番かと思います。
初級レベルのユーザーYさんにも乗った感想を聞いてみました
質問:Yさんのサーフィン歴とサーフィン頻度、OG Flyerに乗り換える前に使っていたボードについて教えてください。
サーフィン歴は3年になります。週末サーファーなので週1か2くらいの頻度でサーフィンしています。OG Flyerの前は同じアルメリックのネックベアードに乗っていました。
ネックベアードもめちゃくちゃ調子いいボードだと思いますが、OG Flyerに乗り換えた理由をなんですか?
サーフィンを始めた当初はファンボードで練習してたんですが、ネックベアードに変えてから急成長出来ました。もともとネックベアードはあえてオーバーフロートのサイズに乗ってたんですが、ルービックサーフさんからアップスやトップターンが出来る様になったら、次のボードは浮力をもう少し落としたほうがいいとアドバイスをもらいました。次へのステップアップとしてパフォーマンス性が高く乗り易いとオススメされたOG Flyerを選びました。
YさんがOG Flyerに乗ってレベルアップした部分があれば教えてください。
今は当て込みの練習をしてるんですが、すごく動かしやすいので板を上げられてる感じがします。裏から見ていた友達が『結構板出てたよ!!』って言ってたので客観的に見てもレベルアップしてると感じます。あとはホレた波が苦手だったんですが、OG Flyerに乗ってからは苦手意識がなくなりました。
OG Flyerはパフォーマン性能が高いのにユーザーフレンドリーなボードだと思いますが、Yさんのようなレベルのサーファーや週末サーファーにもオススメできますか?
まだサーフィンを始めてから3本しか乗ったことがないけど、OG Flyerは乗り易いボードだと思います。ネックベアードより浮力が減ったのでパドルとか不安だったけど、その分長さがあるのでパドルもテイクオフも思ってた以上に早かったです。今までとはちょっと違った景色が見えてきたのでレベルアップしているのを感じます。僕と同じレベルの方にもオススメします。
OG Flyer(オージーフライヤー)のライディング動画
OG Flyerのまとめ
■ アルメリックの代表作”The Flyer”の本家後継モデル
■ ここ数年流行っていた短いボードではなく長いボードへの回帰
■ 最新のサーフシーンにフィットするように最先端&細かいチューンが施されている
■ テイクオフでの滑り出しの速さ
■ 癖のない乗り易さ
■ 初級レベルからエキスパートまで楽しめる
■ レールが落としてあるので脚力の弱い人にもオススメ
■ スピード性、コントロール性が優れているのでメイク率が上がる
■ リップアクションで自分が思い描いたところに持っていける確率が高い
■ コンディションを選ばないオールラウンド性能
■ ムネ〜アタマくらいがベスト
■ オーバーフロートで乗ってもOK
■ フッターの違いは気にしなくてOK
■ 上級者も認めるレベルアップに繋がるボード
■ パフォーマンス性が高い=難しいというボードというセオリーを覆す究極のボード
OG Flyer(オージーフライヤー)はオールラウンダーとしてかなりバランスのとれたサーフボードで、スピード、バランス、機能性、パフォーマンス性どれをとっても優れています。パフォーマンス性能が高いから難しいといった印象はなく、逆にとても扱いやすく乗りやすいサーフボードです。
これぞまさにショートボードのスタンダードといって過言ではないでしょう。ネックベアードが反則系ならOG Flyerはまさに究極系サーフボードといったところですね。
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