海以外の場所に人工的に波を発生させる”ウェーブプールでのサーフィン”が今熱い注目を集めています。新しいタイプのサーフィン専用ウェーブプールが続々と開発、建設されています。その中にはワールドクラスの波質を実現しているウェーブプールも公開されています。今回はウェーブプールについてあれこれご紹介します。
驚愕!!あのケリースレーターが開発したウェーブプール
ケリースレーターが出資している「Kelly Slater Wave Company」からワールドクラスの人工波を発生させるウェーブプールのプロトタイプが公開されました。場所は非公開で沿岸よりなんと177km離れているとのことです ( ゚Д゚)エーッ!
”ケリースレーターのコメント”
実用化と商用化で一歩リードの”WAVE GARDEN”
2005年からプロジェクトをスタートさせた『WAVE GARDEN』
スペインのバスク地方で開発を進めてきた彼らのウェーブプールがコレです。ちなみにWAVE GARDENは施設名ではなく、条件さえ兼ね備えていれば世界のどこでも同じ人工波を作ることが出来る装置の名称です。
WAVE GARDENはすでに実用化&商業化が進んでおり、2015年の時点でイギリスに1カ所、2016年にはテキサスに1カ所、その他世界中に15カ所の建設が予定されています。
イギリスにはWAVE GARDENを導入したSURF SNOWDONIAが一般サーファーにも開放されています。
残念ながら日本での導入はまだまだ先の様です。日本では人工サーフィン施設「KOBE-REYES(コウベレイーズ)」というオリジナル特許のウェーブプールが2016年神戸にオープン予定とのことです。詳しくはこちらの記事をご参照ください。
近い将来ワールドツアーのコンテストがウェーブプールでも開催される!?
世界のエリートサーファーで争われるWSLのコンテストですが、現在はオーストラリア、ブラジル、アメリカ、ハワイ、ヨーロッパ、フィジーなどを転戦して開催されています。近い将来ですが、恐らくツアーの中の1戦にウェーブプールでのコンテストが組み込まれるのではないかと思います。完全インドアでオリンピックイベントとして開催される日も近いかも!?
先程のケリースレーターのウェーブプールを見ればその実現性も否定出来ませんよね。実際にサーフ・スノードニアにてWCTサーファーや世界トップクラスのフリーサーファーを招待したウェーブプール初となるサーフコンテスト『レッドブル・アンリーシュド2015』が開催されています。
海という自然の中で行うことが醍醐味であるサーフィンとは似て非なるものなのかもしれませんが、観客との近さ、盛り上がり、映像や音楽での演出などを見るとサーフィンというスポーツビジネスの新たな可能性を十分に予期させるコンテストになったのではないでしょうか。
ウェーブプールはマネタイズが最大の問題点
ウェーブプールですが以前は日本でもワイルドブルー横浜やシーガイアなどで楽しむことが出来ました。ですが、そのほとんどが現在閉鎖されています。
ウェーブプールでのサーフィンの場合、どうしても限られた少人数での使用が前提となります。1時間あたりの料金に対するコスト(大量の水や波を発生させるための電力、施設の維持費)などを考えると高い料金を設定せざる得ず、利用するサーファーもその高額な料金を敬遠してリピートしなくなるという悪循環がありました。
今回紹介したウェーブプールは省電力や新たな技術を使って建設&運営費用を減らす努力も行われている様です。また、発生させる波数を多くすることで、1セッションでの利用人数を増やすことが可能になり乗れる本数を多くなっています。
SURF SNOWDONIAではレベルごとに波待ち&サーフする場所が異なっており、1本の波を初級レベル、中級レベル、上級レベルの各セクションで複数人でシェア出来る様です。料金は2.500~3.800円/1時間という設定。この料金であればリピートするサーファーも多いのではないでしょうか。マシンウェーブでリッピングなどの練習を集中して行えば、短期間で上達するのは間違いないですよね!!
以上が今回の記事になります。